ChatGPT Sitesを使えば、プログラミングの知識がなくてもチャットで指示するだけでWebサイトを作成し、そのまま公開まで進められる。2026年7月にOpenAIが公開ベータとして提供を始めた新機能だ。
ChatGPT Sitesとは何か
ChatGPT SitesはChatGPTのWork内で使える機能で、チャットの会話だけでWebサイトや軽量なWebアプリを生成し、プレビュー、修正、公開までを一気通貫でこなす。「こんなサイトが欲しい」と自然言語で伝えると、ChatGPTがデザインや構成を組み立て、実際に動くページとしてその場で見せてくれる。気に入らない部分があれば「ここの色を変えて」「この文章をもっと短く」といった指示で修正を重ねられ、完成したら固有のURLが発行されて誰でもアクセスできる状態で共有できる。
これまでノーコードでサイトを作るにはWixやSTUDIOのようなビルダーで自分でパーツを組む作業が必要だったが、ChatGPT Sitesは対話だけでその作業を肩代わりする点が大きな違いだ。OpenAIのヘルプセンターによれば、ChatGPT WebのWorkだけでなく、デスクトップアプリのWorkやCodexからもSiteの作成に対応している(出典:OpenAI Help Center「Creating and managing ChatGPT Sites」help.openai.com/en/articles/20001339-creating-and-managing-chatgpt-sites)。
使い方(対応プラン・始め方)
2026年7月9日、ChatGPT Sitesは公開ベータとして一般提供が始まった。ただし対応プランには段階があり、まずPro、Pro Lite、Enterprise、Eduのユーザーから利用できるようになり、PlusとBusinessは数日以内に順次展開される流れになっている。無料プランとGoプランは対象外なので、まずは自分の契約プランがどれに当たるか確認しておきたい。
また、EEA(欧州経済領域)、スイス、英国のユーザーはローンチ時点でこの機能を使えない。日本からの利用は問題ないが、海外拠点のチームで使う場合は地域ごとの提供状況を事前にチェックしておく必要がある。
始め方はシンプルだ。ChatGPTのチャット画面で「@Sites」を使うか、あるいは普通に「ポートフォリオサイトを作って」のように作りたいものを伝えるだけでSiteの生成が始まる。生成されたサイトは非公開のプレビューとしてまず確認でき、内容に問題がなければバージョンを保存し、そこから公開(デプロイ)の手続きに進む2段階の流れになっている。公開後は共有範囲を選べるほか、独自ドメインを設定することも可能だ。
どんな場面で便利か
一番わかりやすい使いどころは、自分のポートフォリオサイトだろう。IT転職やWeb制作の副業を考えている人にとって、職務経歴や制作物をまとめたページは早めに用意しておきたいものだが、コードを書く時間がなかったり、そもそも書けなかったりして後回しになりがちだ。ChatGPT Sitesならチャットでの説明を積み重ねるだけで、実際に見せられる形のページが数十分で仕上がる。
簡単なランディングページ(LP)を試作したいときにも向いている。イベント告知や新サービスの紹介ページなど、複雑な機能を必要としない用途であれば、ゼロからコーディングするよりずっと早く形にできる。副業でWeb制作の案件を受けている人であれば、クライアントに見せる叩き台としてまず全体像を提示し、そこから細部を詰めていくという使い方もできる。サイトの中身となる記事コンテンツを効率的に用意する必要がある場合は、SEO記事を自動生成するツールについてまとめたValue AI Writerの記事も参考になるはずだ。
使う上での注意点
便利な機能である一方、いくつか押さえておくべき制約がある。
まず対応プランと地域制限だ。前述の通り無料プランとGoプランでは使えず、EEA・スイス・英国のユーザーも対象外になっている。会社のワークスペースで使う場合は、管理者がSiteの作成・公開の権限を設定できる仕組みになっているため、利用前に権限が付与されているかも確認しておいたほうがいい。
次に商用利用に関するルールだ。ChatGPT Sitesの利用規約上、機微な医療情報(PHI)や決済カード情報(PCI)を扱うサイト、実際の金融取引を実行する機能、13歳未満を対象にしたサイトの公開は禁止されている。ポートフォリオやLPのような一般的な用途であれば通常は問題にならないが、決済機能や会員登録を伴うサイトを作る場合は、公開前に規約を確認しておくべきだ。
もう一つ意識したいのが、生成されたサイトの見た目や構成は「叩き台」として捉えることだ。細かなデザインの調整や独自ドメインでの正式運用まで見据える場合、最終的にはある程度の手直しが必要になる場面も出てくる。
比較表:外注・自分でコーディング・ChatGPT Sites
簡単なサイトを1つ作る場合を想定して、3つの方法を比較すると次のようになる。
| 方法 | 必要なスキル | かかる時間の目安 | 費用感 |
|---|---|---|---|
| 外注(制作会社・フリーランス) | 発注内容を整理する力 | 数日〜数週間 | 数万円〜数十万円 |
| 自分でコーディング | HTML/CSS/JSの基礎知識 | 学習期間含め数週間〜 | ほぼ無料(学習コストは別途) |
| ChatGPT Sites | 対話で要望を伝える力 | 数十分〜数時間 | 対象プランの利用料のみ |
外注は仕上がりの質が安定する反面、時間と費用がかかる。自分でコーディングする方法は費用を抑えられるが、習得までの学習時間が大きなハードルになる。ChatGPT Sitesはその中間というより、スキルと時間の壁を大きく下げる選択肢として位置づけられる。ただし対応プランに加入している必要がある点は費用として織り込んでおきたい。
よくある質問
Q. ChatGPT Sitesは無料で使えますか
A. 無料プランでは利用できない。2026年7月時点ではPro、Pro Lite、Enterprise、Eduが先行して対応しており、Plus、Businessも順次利用可能になっている。Goプランは対象外。
Q. プログラミングの知識がなくても本当にサイトを作れますか
A. 作れる。チャットで作りたいサイトの内容を伝えるだけでChatGPTが生成し、プレビューで確認しながら修正を重ねられる。コードを直接書く必要はない。
Q. 日本から利用できますか
A. 利用できる。対象外なのはEEA(欧州経済領域)、スイス、英国のユーザーで、日本を含むそれ以外の地域では対応プランに加入していれば使える。
Q. 商用のサービスサイトとして使っても問題ないですか
A. 一般的な紹介サイトやLPであれば問題ない。ただし医療情報や決済カード情報を扱うサイト、実際の金融取引を実行する機能、13歳未満を対象にしたサイトの公開は利用規約で禁止されているため、該当する用途では別の手段を検討する必要がある。
Q. 公開したサイトは独自ドメインで運用できますか
A. 独自ドメインの設定に対応している。公開後の共有設定から範囲を選び、ドメインを紐づけることができる。
まとめ
ChatGPT Sitesは、チャットでの対話だけでWebサイトの生成から公開までを完結させられる機能として、2026年7月9日に公開ベータで提供が始まった。対応プランと地域が限られている点、商用利用に一定のルールがある点は踏まえておく必要があるが、ポートフォリオサイトや簡単なLPをすぐに形にしたい人にとっては、これまでのノーコードツールよりもさらに手軽な選択肢になる。
✅ 今すぐできること:自分の契約プランがPro・Pro Lite・Enterprise・Edu・Plus・Businessのいずれかであれば、ChatGPTのチャットで「ポートフォリオサイトを作って」のように具体的な要望を入力し、実際にプレビューが生成されるところまで試してみてほしい。