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SES・SIer・自社開発の違いと未経験者が選ぶべき理由2026年版

この記事の要点

IT転職を調べると出てくる「SES」「SIer」「自社開発」。それぞれの働き方・キャリアパス・年収・メリットデメリットを未経験者向けにわかりやすく比較します。どこから入るべきかの判断基準も解説。

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IT転職を調べ始めると、必ずと言っていいほど「SES」「SIer」「自社開発」という3つのワードにぶつかる。求人票にも当たり前のように書いてあるのに、意味がよくわからないまま読み続けている人は多いはずだ。

この記事では、それぞれの仕組み・働き方のリアル・キャリアへの影響を整理して、未経験でIT転職を目指す人がどこから入るべきかの判断基準まで解説する。

⏩ 急いでいる方はこちら

  • SES・SIer・自社開発の比較表はこちら
  • 未経験者がどこから入るべきかの判断基準
  • 今すぐできること1分はこちら

01

SESとは何か——「客先に常駐して働く」という雇用の仕組み

SESは「システムエンジニアリングサービス」の略で、ひとことで言えば「自分の会社に雇われながら、別の会社に常駐して働く」形態だ。

たとえば、A社に入社した場合でも、実際に毎日出勤するのはB社やC社のオフィス、ということが普通にある。A社がB社に「エンジニアを派遣します」という契約を結んでいるから、こういう働き方になる。給料はA社から受け取り、指示はB社の担当者から受ける——この二重構造が、SESの独特なところだ。

現場は毎回変わることが多く、インフラ構築・テスト・運用監視・ヘルプデスクなど、案件によって内容はバラバラになる。未経験可のSES求人が多い理由はここにある。人手が足りている現場には送らず、スキルが低くても受け入れてくれる現場に入れてもらえるから、キャリアの入口としては間口が広い。

ただ、SESには「自社に帰属意識が持ちにくい」「自分でプロジェクトを選べないことがある」「スキルアップの方向性が現場に左右される」という現実もある。良い現場に当たれば急成長できるし、ひたすら運用監視だけという現場もある。当たり外れの差が大きいのがSESのリアルだ。


02

SIerとは何か——「受注してシステムを作る」大手の仕事スタイル

SIer(システムインテグレーター)は、顧客からシステム開発を受注して、設計から構築・納品まで一括で担う会社のことだ。大手IT企業の多くがこのモデルで動いている。

大手SIerでは、上流工程(要件定義・基本設計)を担う社員と、実際のコーディングや構築を外部に発注する構造がある。社員はプロジェクトマネジメント・顧客折衝・仕様書作成を担当し、手を動かすのはSES人材や下請けベンダーというケースも多い。

未経験者にとって注意が必要なのは、大手SIerの正社員採用は門戸が狭いことだ。新卒採用が主体で、中途採用でも即戦力を求める傾向がある。数年のIT経験があってもてこずるのに、未経験でいきなり大手SIerに転職するのは現実的にはかなり難しい。

一方で、中小SIerや地方SIerは未経験者を採用することもある。ただし、顧客に振り回されるプロジェクト管理・長時間残業・デスマーチの噂が絶えないのもSIer界隈だ。プロジェクトの成否が見えにくいまま数年が過ぎることもある。


03

自社開発とは何か——「自分たちのサービスを自分たちで作る」理想と現実

自社開発は、外部から受注せず、自社サービスやプロダクトを社内で作り続ける働き方だ。スタートアップ・Web系企業・EC・SaaS企業などが典型的なイメージに当てはまる。

自社開発の魅力は、コードを書いた結果がユーザーの反応として返ってくるところだ。「新機能を出したらPVが伸びた」「バグを直したら問い合わせが減った」という手応えが得やすい。技術選定に裁量があることも多く、スキルアップの方向性を自分で決めやすい環境が整っていることが多い。

ただし、倍率が高いのも現実だ。未経験者向けの求人は極端に少なく、「即戦力」「実務経験〇年以上」が条件としてついていることが多い。ポートフォリオの完成度や技術力が厳しく見られる。未経験でいきなり自社開発企業に入れるのは、ポートフォリオがかなり作り込まれているか、企業規模が小さくて採用基準が緩い場合に限られる。


04

SES・SIer・自社開発 比較表

未経験者が転職先として考えた場合の比較をまとめた。

比較項目SESSIer(中小)自社開発
未経験者の入りやすさ高い中程度低い
平均年収イメージ300〜450万(経験による)350〜500万400〜600万(スキル次第)
安定性現場による案件次第企業次第(スタートアップは不安定も)
スキルアップ速度現場の質によるプロジェクト次第自分で決めやすい
技術の幅広くなりやすいインフラ・PM系に偏りやすい特定スタックを深掘りしやすい
残業の目安20〜50時間(現場による)30〜60時間企業による(差が大きい)
キャリアチェンジしやすさ現場実績が積みやすい経験年数で評価されるポートフォリオで見られる
向いている人幅広い経験を積みたい人マネジメント志向の人特定サービスを作り続けたい人

05

未経験者がどこから入るべきか——判断基準を整理する

結論から言うと、未経験でIT転職をするなら「SESを起点にする」のが現実的な入口として機能することが多い。ただし、すべてのSESが正解というわけではない。

入社するSES企業を選ぶときに見るべき点はいくつかある。

まず「研修制度があるか」だ。入社後に即現場というSES企業は未経験者には厳しい。最低でも1〜2ヶ月の技術研修があるかを確認する。

次に「どんな案件を扱っているか」だ。運用監視・テストだけという現場が多い会社に入ると、コーディングスキルが身につかないまま年数だけが経過する。開発案件・インフラ構築・クラウド関連の案件を扱っているかを求人票と面接でしっかり聞く。

「常駐先の変更を自分で希望できるか」も重要だ。現場が合わない・スキルアップできていないと感じたときに、会社が動いてくれるかどうかが長期的な成長を左右する。

SESに入った後のステップアップとしては、「ITサポート・ヘルプデスク → インフラエンジニア → クラウドエンジニア」あるいは「SES開発現場 → 経験を積んで自社開発転職」という流れが現実的だ。最初から自社開発を目指すより、SESで実務経験を1〜2年積んでから自社開発にチャレンジする方が採用される確率が上がる。


06

転職エージェントの選び方——SES・SIer・自社開発で使い分ける

ワークポートはIT転職に特化しており、SES・インフラ・開発案件の求人数が多い。未経験からIT転職を目指す場合、求人の種類と担当者のIT知識の深さという点でワークポートは使いやすい。

マイナビ転職は総合型だが、IT職種の掲載数も多く、地方在住者でも求人を探しやすい。自社開発企業の求人も一定数あるため、将来的に自社開発を目指す人でも使える。

dodaはSIerや大手IT企業への転職支援実績が豊富で、キャリアアドバイザーを通じた企業紹介が充実している。SIer志望や経験を積んだ後の転職には選択肢として入れておく価値がある。

複数のエージェントを同時に使って求人の幅を広げながら、面接対策を並行して進めるのが効率的だ。

参考:未経験からITサポート・ヘルプデスクへの転職完全ガイド


07

SESからのステップアップ戦略——どう動けばキャリアが広がるか

SESに入った後、何もしないと「ずっとテスト要員」のままになるリスクはある。それを避けるために、入社後から意識しておきたいことがある。

現場で扱っている技術の資格取得を進めることだ。LinuxやAWS、Azureなどのクラウド資格は、次の案件や次の転職先での評価に直結する。現場業務と資格が両輪になると、職務経歴書の説得力が格段に上がる。

GitHubにコードを残す習慣をつけることも重要だ。SESで開発案件に入れなかった場合でも、自分でポートフォリオを作って公開しておくと自社開発転職時のアピールになる。

3年程度の現場経験を積んだ後に転職活動をすると、選べる職場の幅が一気に広がる。SESスタート → 経験を積んで自社開発転職という流れは、実際のIT転職市場でよく見られるルートだ。

参考:IT転職で年収が上がりやすい職種とタイミング


08

まとめ——どこから入るかよりも「どう動くか」が決め手になる

SES・SIer・自社開発のどれが正解かという問いに、一律の答えはない。未経験であれば入れる確率が高いSESから始め、現場で実績を積んで選択肢を広げていくのが現実的なルートになりやすい。

大事なのは「最初の職場がゴールではない」という視点だ。SES入社後に資格・ポートフォリオ・現場実績を積み上げていけば、3〜5年後に自社開発へのキャリアチェンジは十分に現実的になる。

✅ 今すぐできること(1分)

今日できることは1つだけ。使っているIT転職エージェントの求人票を1件開いて、「SES」「SIer」「自社開発」のどれにあたるかを確認してみてほしい。求人票に明記されていない場合は、企業のHPで「主な事業内容」を確認するだけで判断できる。最初の1件を判別できると、求人を見る解像度がはっきりと変わる。


09

よくある質問

Q. SESは「派遣」と何が違うのですか?

A. 法的な区分が異なる。派遣は「派遣先企業が指揮命令を行う」形態で労働者派遣法が適用される。SESは「委託契約・準委任契約」が原則で、指揮命令は雇用元のSES企業が行うことになっている。ただし実態として現場の担当者から直接指示を受けることも多く、業界内でもグレーゾーンとして指摘されることがある。法的には異なるが、働き方として体感する違いは小さいケースもある。

Q. SESから自社開発に転職するのは難しいですか?

A. 2〜3年の実務経験と、GitHubのポートフォリオがあれば転職できる事例は多い。ポイントは「現場経験の内容」と「自主学習の成果」をセットで示せること。SESで運用監視しかやっていなかった場合でも、プライベートで開発経験を積んでいれば評価される。難しいというより「準備次第」という表現が正確だ。

Q. SIerと自社開発どちらがキャリアに有利ですか?

A. 目指すキャリアによって異なる。プロジェクトマネジメント・コンサルティング方向に進みたいならSIer経験は強みになる。特定のサービスを作り続けてエンジニアとして深めたいなら自社開発の方が向いている。転職市場の柔軟性で見ると、自社開発出身の方が「即戦力エンジニア」として評価されやすい傾向がある。

Q. 未経験でも自社開発企業に入れますか?

A. ゼロではないが難しい。未経験可の自社開発求人は数が少なく、採用競争が厳しい。ポートフォリオの質・技術力・志望度を総合的に見られる。目安として、GitHubに完成度の高いアプリを3つ以上公開できている状態で応募するのが現実的なラインになる。それ以下の状態では書類選考の段階で通過しにくい。

Q. SES企業の中で「良い会社」と「悪い会社」の見分け方は?

A. 面接で確認すべき点は主に3つ。「研修制度の有無と期間」「担当エンジニアが案件を選ぶ権限があるか」「非エンジニアの営業が案件を決める構造になっていないか」だ。加えて、口コミサイト(OpenWorkなど)で現場社員のコメントを確認することで、外からは見えにくい実態を把握できる。「未経験歓迎・高待遇・すぐ入れる」をすべて売りにしている求人は、内容を細かく確認した上で判断したい。


著者: S

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本記事の情報は2026年5月27日時点のものです。転職・副業・投資(NISA等)に関する制度・サービス内容は変更される場合があります。掲載情報の正確性には努めていますが、最終的なご判断はご自身でご確認のうえ行ってください。本記事は特定のサービスへの加入や投資行動を推奨するものではありません。

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