副業で最初の1件を取る場としてクラウドソーシングは有力だ。ただし登録だけして手が止まる人がとても多い。「どっちに登録すればいいか」「何から提案すればいいか」「単価が安すぎないか」と、入口で迷う。
この記事では、登録から初案件の受注までの実際の動き方を整理した。プロフィール整備・提案文のテンプレ・つまずきポイントの3点を押さえれば、3週間以内に最初の1件は取れる可能性が高くなる。
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ランサーズとクラウドワークスはどう違うか
国内のクラウドソーシングはランサーズ(https://www.lancers.jp/ )とクラウドワークス(https://crowdworks.jp/ )の2社が大手だ。仕組みはよく似ているが、雰囲気と案件の傾向がやや違う。
| 観点 | ランサーズ | クラウドワークス |
|---|---|---|
| 設立 | 2008年 | 2011年 |
| 案件の傾向 | デザイン・ライティングが厚い | システム開発・タスク系も多い |
| プロフィール | 認定ランサー制度あり | プロクラウドワーカー制度あり |
| 手数料(受注者) | 一律16.5%(2022年10月〜) | 5〜20%(契約金額別) |
| 支払い | 仮払い方式 | 仮払い方式 |
| 初心者向け案件 | デザイン・ライティング中心 | タスク・データ入力が豊富 |
両社ともクライアントが先に報酬を「仮払い」する仕組みのため、納品したのに払われない事故は少なめだ。初心者がデータ入力や簡単な調査案件から始めるなら案件数が多いクラウドワークスが入りやすい。ライティングやデザインを出品したいならランサーズも並行して登録する、というのが一般的な出発点だ。
プロフィールが9割
提案文を磨く前に、プロフィールが整っているかが結果を分ける。クライアントは提案を読む前にプロフィール画像と肩書きを必ず見る。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| アイコン | 顔写真でなくてよい。清潔感のある似顔絵やシンプルなアイコンで十分 |
| 肩書き | 「Webライター」「Excel代行」など一発で伝わる職能を入れる |
| 自己紹介 | 経歴・対応可能な業務・稼働時間・連絡可能時間を箇条書きで |
| 実績 | ゼロでも「自社用に〇〇を作った」など形で書く |
| 評価 | 最初の数件は無料に近くてもいいので評価を貯める |
| 本人確認 | NDA等の機密案件には必須。早めに完了させておく |
「実績ゼロです」とだけ書くより、「日常業務でExcelの集計を5年やっており、業務効率化が得意」のように、業務でやってきた小さな経験を職能として書き出すと印象が変わる。
最初の案件はどこから狙うか
未経験で取りやすい順に並べると、おおむね次のとおり。
- 1データ入力・タイピング系
- 2アンケート回答・ライトな調査系
- 3短文ライティング(300〜800字)
- 4ロゴ以外の簡単な画像加工
- 5Excelやスプレッドシートの整形
- 6動画の文字起こし
単価は1件500〜2,000円ほどが多く、時給換算で最低賃金を下回ることも珍しくない。最初の3件は「お金を稼ぐ」より「評価を貯める」のが目的だと割り切るのが、結局は近道になる。
初提案のテンプレ
文面に正解はないが、骨格があるとブレない。毎回ゼロから書かずに済む。
提案文の基本構成:
- 冒頭:「〇〇様、はじめまして。案件を拝見し、お役に立てそうでしたのでご連絡しました。」
- 対応可能な内容:箇条書きで2〜3項目
- 納期:「ご相談いただいてから〇日以内に納品可能です。」
- 稼働時間:「平日夜(19時以降)と土日に作業可能です。」
- 質問:「1点だけ確認させてください。〇〇は〇〇という理解でよろしいでしょうか。」
ポイントは3つ。冒頭で「案件を読みました」と示す、対応範囲を箇条書きにして判断しやすくする、最後に質問を1つ入れて返信のきっかけを作る。質問が多すぎると面倒に思われる。案件文を読んだ証拠になる質問を1つだけ入れるのが一番反応がよい。
ChatGPTで提案文を量産する
提案数を増やすには案件ごとに毎回ゼロから書かずにAIで下書きを作るのが現実的だ。ChatGPTへのプロンプト例:
「あなたはクラウドソーシングで多数の受注実績がある副業ワーカーです。以下の案件文に対する提案文を、300〜400字で作成してください。条件:①冒頭で案件文を読んだ証拠になる一文を入れる、②対応可能な内容を箇条書きで3項目以内に絞る、③最後に質問を1つ入れる。【案件文】(案件ページからコピペ)【自分の経歴・強み】(1〜2行で)【稼働可能時間】(曜日・時間帯)」
AIの提案をそのまま送ると文体が浮きやすいので、自分の言葉で1〜2行は手書きで加筆する。
単価交渉はいつから
最初の数件は提示単価で受け、評価を貯める。評価が10件・★5に近づいてきたら「過去の実績から、相場感の単価でお受けしたい」と提案できるようになる。評価が積み上がると、より高単価の案件に応募しても返信が来やすくなる。
続かない人がつまずく場所
クラウドソーシングを3か月でやめる人の多くは、提案数が少なすぎる。最初の1件を取るまでに20〜30件は提案する覚悟が要る。返信率は1割いけば十分で、9割が無反応でも普通だと知っておくと心がもつ。
もうひとつのつまずきは「合わない案件を断れない」こと。低単価のリピートが続くと時間ばかり消費する。受ける前に作業時間を見積もり、時給500円を割るなら断ると決めておく。
✅ 今すぐできること(1分)
ランサーズかクラウドワークスのどちらかを開いて、自分の本業や趣味で出てくるキーワード(例:「Excel」「文章」「英語」)で案件検索をしてほしい。提案数が30件未満の案件は競合が少なく、初心者でも取りやすい目安になる。気になる案件を1つだけお気に入りに入れて、明日その内容で提案文を書く準備をする。
関連記事:スキル販売(ここナラ)の使い方 / 副業の確定申告の基本
執筆:S
よくある質問
Q. クラウドワークスとランサーズ、初心者はどちらから始めるべきですか?
A. データ入力やタスク系の案件から始めるならクラウドワークスが案件数が多く入りやすいです。デザイン・ライティングを出品したいならランサーズも並行登録がすすめです。両方無料登録できるので、まず両方に登録して案件数を比べてみましょう。
Q. 初案件を取るためにプロフィールで一番重要なことは何ですか?
A. 「何ができるか」を具体的に書くことです。実績がない段階でも、元の職歴や日常の経験から活かせるスキルを書き出すと差別化できます。アイコンと肩書きはクライアントが提案を読む前に必ず確認する箇所なので、最初に整備してください。
Q. 最初の案件の単価が低すぎる気がします。受けるべきですか?
A. 初案件は実績作りが目的と割り切ることが大切です。評価が積み重なることで単価交渉ができるようになります。ただし赤字になるほど低い単価は消耗するため、最低時給の目安を先に決めておくとよいです。
Q. ランサーズとクラウドワークスの手数料はどれくらいですか?
A. ランサーズは受注者側の手数料が一律16.5%(税込)です。クラウドワークスは契約金額によって5〜20%と段階的に変わります。少額案件(10万円以下)ではランサーズのほうが手数料率が低く、高額案件ではクラウドワークスが有利になる場合があります。
Q. 提案しても全然返信が来ません。どうすれば改善できますか?
A. 提案文が「自分の自己紹介」になっていないか確認してください。「案件文を読んだ証拠になる一文」「対応範囲の箇条書き」「質問1つ」という構成に変えるだけで返信率が上がります。20〜30件提案して1件返信が来れば十分な出発点です。