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基本情報技術者を独学で取るルート【未経験者の現実的な順序】

この記事の要点

基本情報技術者試験を独学で目指す人向けに、未経験でつまずきやすい場所と、現実的な学習順序を整理しました。

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「ITに転職したい」「基本情報を取れば評価される」と聞いて調べ始めると、出てくる情報の多くがエンジニア向けか、すでにIT知識がある人向けだ。未経験者が最初に何から手をつけるべきか、意外と書かれていない。

ここでは、IT未経験者が基本情報技術者試験に合格するための、現実的なルートをまとめる。どこでつまずくか、どれくらい時間がかかるかも、ごまかさずに書く。

⏩ 急いでいる方はこちら

  • 試験の概要 → 「基本情報技術者試験の概要」へ
  • 独学のルート → 「未経験からの独学ルート」へ
  • 今すぐ動きたい → 「今すぐできること」へ
01

基本情報技術者試験の概要

基本情報技術者試験(FE)は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施するIT国家資格だ。

項目内容
試験方式CBT(テストセンター・通年受験可能)
受験料7,500円(税込)
出題形式科目A(多肢選択・60問)+科目B(多肢選択・20問)
合格基準各科目600点以上(1,000点満点)
試験時間科目A:90分/科目B:100分
学習時間の目安未経験:200〜300時間、経験者:100〜150時間

2023年4月の改定で、従来の午前・午後試験から「科目A・科目B」へ形式が変わった。試験ガイドはIPA公式で確認できる。

試験日程や実施スケジュールは変更されることがあるため、受験を考えているなら、申込前にIPA公式の最新情報を必ず確認してほしい。

02

なぜ未経験者には難しいのか

範囲が、とにかく広い。コンピュータの基礎理論、プログラミング、ネットワーク、セキュリティ、データベース、マネジメント、ストラテジまで。「IT全体の地図を一枚にした試験」と言っていい。

つまずく理由は大きく二つ。一つは、範囲が広すぎて、どこから手をつければいいか分からなくなること。もう一つは、科目Bのアルゴリズムとプログラミングが、初学者には感覚的に入ってこないことだ。

科目Aは暗記と理解で押せる問題が多い。科目Bのアルゴリズムは、コードを読んで処理を追う練習を積まないと解けない。同じ試験でも、時間のかけどころが違う。ここを混同すると、ムダな勉強時間が増える。

03

未経験からの独学ルート

ステップ1:ITパスポートで入門する(任意)

未経験で基本情報に挑む前に、ITパスポート(iパス)を先に取ると、基本情報の範囲が一段やさしく感じる。iパスはストラテジ・マネジメント・テクノロジの三分野を網羅した入門資格で、合格率は50%前後。CBT形式だ。

時間がなければ飛ばしても構わない。ただ「基本情報が思ったより重かった」という人は、いったんiパスに戻る選択も有効だ。

ステップ2:科目Aのテキストを一周する

定番は「キタミ式」や「出るとこだけ!」系。最初の一周は、分からなくても読み飛ばし、全体像をつかむことを優先する。

範囲は広いが、過去問を見ると頻出は絞られる。「2進数・16進数の変換」「OSI参照モデル」「データベースの正規化」「プロジェクトマネジメント」あたりは繰り返し出る。ここを厚めに。

ステップ3:科目B(アルゴリズム)の集中演習

科目Bは暗記が効かない。コードを読んで「このプログラムが何をしているか」を追う。プログラミング言語そのものの知識は要らないが、変数・配列・ループ・条件分岐の概念は必要だ。

過去問のアルゴリズム問題を十〜二十問、繰り返し解く。「上から順に変数の値を手で追う(トレースする)」練習が効く。最初は遅くていい。手を動かすうちに、読む速度が上がってくる。

ステップ4:過去問演習と模擬試験

科目A・科目Bそれぞれの過去問を二〜三回分。基本情報の過去問はIPA公式で無料公開されている。合格ラインの600点をコンスタントに超えられたら、準備が整ったサインだ。

04

学習時間のリアルな目安

前提想定学習時間
IT完全未経験250〜350時間
PCの日常操作はできる180〜250時間
職業訓練校でIT基礎を学んだ100〜180時間
ITサポート・ヘルプデスク経験者80〜130時間

ヘルプデスクで日々トラブル対応をしている人は、ネットワークやOS周りが自然と身についていて、学習時間が短くなりやすい。逆に完全未経験だと、二進数の段階で一度つまずく人が多い。ここで折れないことが分かれ目になる。

ただ、この時間はあくまで目安だ。実際には、毎日の学習量より「ゼロの日をどれだけ減らせたか」のほうが合格までの期間を左右する。週に一度しか触らない三百時間より、毎日一時間ずつ積む三百時間のほうが、確実に早く合格する。範囲が広い試験ほど、忘却との戦いになるからだ。

05

未経験者がつまずいた具体例

実際に基本情報で足踏みした人の例を挙げる。

一人目は、文系出身で完全未経験の人。最初に分厚い参考書を頭から読み始め、二進数とCPUの章で一週間立ち止まった。「全部理解してから次へ」と決めていたせいだ。後半のマネジメントやストラテジは、実は文系の人ほど得点しやすい分野なのに、そこへたどり着く前に息切れした。順番にこだわりすぎた失敗だ。

二人目は、科目Aは順調だったのに科目Bで沈んだ人。アルゴリズムを「読めば分かる」と思い込み、手を動かさなかった。本番では、変数の値が頭の中でこんがらがり、時間切れになった。トレースは手で書く。これを省くと、本番で必ず詰まる。

三人目は、教材のバージョンを間違えた人。2023年4月の改定前の「午前・午後」向けの古い問題集で対策してしまい、科目Bの傾向にズレが出た。基本情報は形式が変わっているので、教材は改定後のものを選ぶ必要がある。

06

取ったあとに何が変わるか

基本情報を取ると何が起きるのか。ここを誤解している人が多いので、正直に書く。

この資格は「IT全般の基礎を一通り理解した」ことの証明だ。未経験からの就職・転職では、書類選考でプラスに働く。職業訓練校や独学で学んできた人にとっては、努力を客観的に示す材料になる。社内SEや情報システム部門への異動でも、評価の対象になりやすい。

とはいえ、基本情報を持っているだけで開発の仕事がこなせるわけではない。実務では、特定の言語やフレームワーク、クラウド、データベースの運用知識が問われる。基本情報は「地図を読めるようになった」状態であって、「目的地まで歩ける」状態ではない。

だから、合格後の動き方が大事になる。次の一歩として、応用情報に進むのか、特定の技術を深掘りするのか、クラウド系の資格へ広げるのか。基本情報で得た全体像があれば、その判断がしやすくなる。資格そのものより、ここで手に入る「地図」のほうが価値が大きい。

07

独学と通信講座の使い分け

状況すすめ方
科目Aが進まない一冊目を変える前に、苦手分野だけ動画で補う
科目Bが全く解けないアルゴリズム特化の教材を一冊追加
模試で600点に届かない弱点分野を集中的に過去問演習

通信講座はスタディングの基本情報コースが2万円台から提供されている(2026年時点)。費用対効果は高いが、独学で詰まったときの補助に回すほうがムダが少ない。

08

✅ 今すぐできること(1分)

IPA公式サイトで、最新の試験ガイドと実施スケジュールを確認してほしい。日程は変更されることがあるため、受験を考えているなら今のうちに自分の受験時期を押さえておく価値がある。

あわせて、今の自分を「ITパスポートレベル/基本情報レベル/応用情報レベル」と大まかに位置づけると、次に学ぶべきものが整理しやすくなる。


学習記録や進捗を自分用に管理する小さなツールを作りたい、という相談も受けている。市販アプリが自分のやり方に合わないと感じる段階なら、相談する価値はある。ご相談はこちら

関連記事:AWS認定の入口:CLFは誰におすすめか / 資格の独学が続かない人へ

執筆:S

09

よくある質問

Q. 未経験から合格までどのくらいかかりますか?

A. 完全未経験なら250〜350時間が目安です。毎日二時間で四〜五か月の計算になります。職業訓練校でIT基礎を学んでいれば100〜180時間程度に短縮できます。

Q. プログラミング経験がないと受かりませんか?

A. 経験がなくても合格できます。ただ科目Bのアルゴリズムは「コードを読む」練習が要ります。変数・ループ・条件分岐を理解したうえで、疑似言語の問題を反復するのが現実的です。

Q. 受験料はいくらですか?

A. 7,500円(税込)です。CBT方式でテストセンターにて受験し、申込みはCBT-Solutions経由になります。

Q. ITパスポートと基本情報、どちらを先に?

A. 完全未経験ならiパスを先に取ると基本情報がスムーズになることがあります。時間が限られるなら基本情報に直接挑み、分からない分野でiパスのテキストを参考書代わりに使う手もあります。

Q. 合格率はどのくらいですか?

A. 過去数年の平均でおおむね30〜40%程度です。IT経験者も受けるため、未経験者の実際の合格率はやや低めと見ておくとよいです。CBT方式で再受験しやすいので、継続して挑戦できます。

出典:IPA 情報処理推進機構 試験情報 https://www.ipa.go.jp/shiken/ (2026年確認)

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本記事の情報は2026年5月31日時点のものです。転職・副業・投資(NISA等)に関する制度・サービス内容は変更される場合があります。掲載情報の正確性には努めていますが、最終的なご判断はご自身でご確認のうえ行ってください。本記事は特定のサービスへの加入や投資行動を推奨するものではありません。

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この記事を書いた人

S(AI時代のキャリアノート 運営)

接客業から職業訓練校を経てIT業界へ。40社応募の転職活動を経験し、現在はITサポート職。未経験のIT転職・資格・AI活用を、同じ道を通った視点で書いています。

#基本情報技術者#FE#独学#IPA

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