2026年5月から電気・ガスの政府補助が終了し、再エネ賦課金も過去最高を更新する。月260kWhの標準家庭で月440円ほどの値上がりが目安で、4人家族なら年間で1万円超の負担増になる試算もある。請求書を見てから慌てる前に、電力会社の切り替え試算を30秒で済ませてしまうのが現実的な打ち手だ。
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- なぜ5月から請求が跳ねるのか
- 電力比較サイトの使い方
- ✅ 今すぐできること
出典:経済産業省 資源エネルギー庁(https://www.enecho.meti.go.jp/ ・2026年度補助制度)/Googleトレンド急上昇「光熱費 値上げ」(2026年5月12日取得)
なぜ5月から請求が跳ねるのか
要因は2つ重なっている。
ひとつは政府の電気・ガス料金補助の終了。2025年度まで続いていた家計支援が、2026年4月使用分(5月請求分)から段階的に縮小・終了する。これだけで月数百円〜千円規模の上乗せになる。
もうひとつが再エネ賦課金の改定。2026年度の単価は過去最高水準で、月400kWh使う家庭では年間で約5,000円の追加負担が出る。
つまり「節電を頑張る」だけでは追いつかない構造変化が、今回の値上がりだ。プランそのものを見直すのが、効果が大きい。
電力比較サイトの使い方
「電力会社の乗り換え」と聞くと面倒に感じるが、実際には検針票の数字を3つ入れるだけで年間いくら下がるかが出る。
主要な比較サイト
| サイト | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| エネチェンジ | 提携プラン数最多。キャッシュバックあり | とにかく安いプランを探したい |
| 価格.com 電気料金プラン | 中立寄り。条件絞り込みが細かい | じっくり比較したい |
| selectra | コールセンターで相談しながら決められる | 自分で選ぶのが不安 |
提携の有無で結果が変わるため、2サイトで比較してから決めると偏りが減る。
試算に必要な情報(30秒で揃う)
検針票か、電力会社のWebマイページで全部確認できる。
試算結果の見方
年間で「○○円安くなる」と出るが、注意点が3つある。
「初年度だけ大きく安い」プランは、2年目から元の水準に戻ることがある。2〜3年で平均してどうかを見るのが現実的だ。
切り替えの実行手順
1. 比較サイトで上位3プランを絞る
2. それぞれの公式サイトで条件を再確認(燃料費調整・違約金)
3. 申し込みフォーム入力(5分)
4. 電力会社が切り替え工事の手配(自分は何もしない)
5. 翌月または翌々月の検針日から新プランで請求
工事もスマートメーターなら立ち会い不要だ。
切り替えで損しないチェックリスト
□ 現契約の解約違約金(2年縛りで1万円超の場合あり)
□ ガスとセット割を組んでいる場合、片方だけ切り替えると損するか
□ オール電化プランは専用プランがある(一般プラン切替で逆に高くなる)
□ ポイント連携(楽天・PayPay等)の利用状況
□ キャンペーン特典の受け取り条件(◯ヶ月継続必須など)5項目すべて確認してから申し込めば、後悔は防げる。
試算しても下がらないケース
すべての家庭が乗り換えで下がるわけではない。下がりにくいパターンは次のような場合だ。
このパターンに当てはまるなら、契約アンペアの見直しや節電家電への買い替えの方が効く。エアコンを10年以上前のモデルから最新省エネ機に変えると、夏のピーク消費が3〜4割落ちることもある。
ありがちな勘違い
「新電力は倒産リスクがあるから怖い」
2022年の電力市場高騰でいくつかの新電力が撤退したのは事実だが、撤退しても電気は止まらない。地域の大手電力に自動で戻る仕組みだ。料金の精算だけ発生する。
「切り替え工事で停電する」
スマートメーターなら停電なしで切り替わる。古い計器の場合のみ、10分程度の停電を伴う交換工事がある。
「比較サイトに登録すると勧誘電話が来る」
匿名で試算できるサイトが多い。連絡先を入れずに金額だけ確認するのが安全だ。
季節別の節電ポイント
電気代の構造を理解すると、季節ごとに効く打ち手が変わる。
夏(6〜9月)
エアコンが消費の主役になる。設定温度を1度上げるだけで約10%の節電になる。扇風機・サーキュレーターとの併用で体感温度を下げると、エアコン本体の負荷も下がる。フィルター掃除は2週間に1度を目安にする。
冬(12〜2月)
暖房と給湯が主役。エアコン暖房は室外機の霜取りで効率が落ちるため、ガスファンヒーター・電気ストーブとの併用が効くケースがある。給湯は設定温度を下げ、追い焚きを減らすことで使用量が下がる。
春・秋(3〜5月、10〜11月)
冷暖房の谷間で、使用量は年間最少になる。この時期に電力プランの切り替え・契約アンペアの見直しを進めると、夏冬の請求に効果が出る。
月次の電気代を可視化する
切り替え後も使用量を月ごとに見ておくと、無駄に気づきやすい。電力会社のマイページか、家計簿アプリ(マネーフォワードME・Zaim)の自動取得機能が便利だ。
「先月より2,000円高い」が即座にわかると、エアコン設定温度・冷蔵庫の詰めすぎ・待機電力など、原因を絞り込める。
✅ 今すぐできること(1分)
直近の検針票を1枚手元に置いて、エネチェンジの試算フォームに郵便番号と使用量だけ入れてみてください。30秒で「年間○○円安くなる」が出ます。実際に申し込むかは後で決めればOKです。
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執筆:S
よくある質問
Q. 電力会社を切り替えると、本当に電気が止まらないですか?
A. 止まりません。電力会社の切り替えは「契約先」が変わるだけで、電線・配電設備は地域の送配電会社が管理しています。新電力が万一撤退しても、自動的に大手電力(東京電力・関西電力など)の標準プランに戻る仕組みになっています。
Q. 比較サイトと電力会社の公式サイト、どちらで申し込むのが得ですか?
A. キャッシュバックがある場合は比較サイト経由が有利です。エネチェンジ・価格.com経由限定の特典が用意されているケースが多いため、申し込み前に両方の特典を比較してください。
Q. オール電化の家庭でも切り替え試算をすべきですか?
A. オール電化専用プランは一般プランより安いため、安易な切り替えは逆効果になります。同じオール電化対応プラン同士で比較する必要があるため、selectraやエネチェンジで「オール電化対応プランのみ」で絞り込んでください。
Q. 切り替え後に元の電力会社に戻すことはできますか?
A. できます。元の電力会社に再契約を申し込めば戻せます。違約金が発生する新電力もあるため、契約前に違約金条件を確認してください。
Q. 切り替えのタイミングはいつがベストですか?
A. 補助終了とプラン改定が重なる5〜6月が動きやすいタイミングです。夏のピーク使用前に切り替えれば、効果を最大化できます。逆に冬の繁忙期は申し込みが集中して切り替え完了まで時間がかかります。