2026年5月25日、日経平均が65,158円を記録し、史上初の65,000円台に突破した。NISA積立を始めようとしていた人ほど、ドルコスト平均法という言葉を検索しながら不安を抱えているころではないだろうか。
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- ドルコスト平均法の仕組みと「高値掴み」リスクを軽減できる理由
- 過去の暴落(ITバブル崩壊・リーマンショック)でも積み立て続けた場合の結果
- SBI証券・楽天証券でのクレカ積立の始め方
「今から始めたら高値掴みでは?」という問いに、できるだけ正直に答えていく。
日経平均65,000円台で「今は悪いタイミング」と思う人へ
株価が上がれば上がるほど、「今から買って大丈夫なのか」という感覚は強くなる。これは自然な反応だ。誰だって高値で買って翌日暴落したくない。
ただ、ここで少し立ち止まって考えてほしいことがある。
日経平均が30,000円台だった2023年、同じ問いを抱えていた人は多かった。「バブル後高値を超えてしまった。もう遅い」と。あのとき始めなかった人は、今65,000円の画面を見て「やっぱり始めればよかった」と感じているかもしれない。
もちろん、65,000円が天井で明日から下がる可能性もゼロではない。でも、それを事前に正確に読める人間はいない。プロのファンドマネージャーでも、個人投資家でも。
だから長期積立の世界では、「いつ始めるか」より「始めるかどうか」の方が重要だという考え方が主流になっている。
ドルコスト平均法とは何か
仕組み自体はシンプルだ。
毎月一定金額を、価格に関係なく買い続ける。これだけ。
価格が高いときは少ない口数しか買えない。価格が下がったときは同じ金額で多くの口数を買える。結果として、平均購入単価が自然と均されていく。これがドルコスト平均法の核心だ。
具体的な数字で見てみよう。毎月10,000円を投資したとして、4か月間で価格が次のように変わったとする。
| 月 | 基準価額 | 購入口数 |
|---|---|---|
| 1月 | 10,000円 | 1.000口 |
| 2月 | 5,000円 | 2.000口 |
| 3月 | 8,000円 | 1.250口 |
| 4月 | 12,000円 | 0.833口 |
4か月で合計40,000円を投資して、合計5.083口を持てた。平均購入単価は40,000 ÷ 5.083 = 約7,870円。
もし最初の1月に40,000円を一括投資していたら4口だけ。同じ金額でも積立の方が多くの口数を持てている、というのが直感的に分かりやすい例だ。
とはいえ、これで「安全です」とは言い切れない。下落が長引けば評価額は当然落ちる。大事なのは仕組みへの過信ではなく、時間を味方につけるという考え方の方だ。
「高値掴み」を恐れる人に見てほしい過去データ
過去の暴落時に積立を続けた場合、どうなったか。2つの事例を見てほしい。
ITバブル崩壊(2000年〜2002年)
2000年のITバブル崩壊で日経平均は20,000円台から8,000円台まで急落した。あの時点で一括投資していた人は、数年間ずっと含み損を抱え続けた。
一方、積立を続けた人は下落局面で多くの口数を買えた。その後2007年ごろの回復局面では、積立派の方が評価損が小さく回復も早かったというデータがある。
リーマンショック(2008年〜2009年)
2008年のリーマンショックは、日経平均が1年で半値以下になる歴史的な暴落だった。
ただ、毎月積立を続けた人が2010年以降の回復を経てどうなったかを見ると、積立元本を上回る評価額になっているケースが多い。暴落時に「安く買えた期間」が平均単価を押し下げたからだ。
もちろん過去の結果が未来を保証するわけではない。それでも「暴落でも止めずに続ける」ことで、長期では報われたという事例は少なくない。
一括投資 vs 積立投資(ドルコスト平均法)の比較
どちらが「絶対にいい」という話ではないが、特性の違いは知っておく方がいい。
| 比較項目 | 一括投資 | 積立投資(ドルコスト平均法) |
|---|---|---|
| 買うタイミング | 1回 | 毎月分散 |
| 相場が上昇し続けた場合 | 有利(多くの口数を安く買えた) | やや不利(後になるほど高く買う) |
| 相場が下落した場合 | 不利(一気に評価損) | 比較的ダメージが小さい |
| 高値掴みのリスク | 高い(タイミング次第) | 時間分散で軽減 |
| 必要な資金 | まとまった資金が必要 | 毎月少額からOK |
| 精神的な負担 | 下落時のストレスが大きい | 毎月淡々と続けやすい |
| 向いている人 | 暴落時に大きく買える資金と胆力がある人 | 長期でコツコツ続けたい人 |
日経平均が65,000円という局面で「今すぐ全額投入」を迷うのは健全な感覚だ。そういうときに積立という選択肢は現実的な答えになる。
SBI証券・楽天証券でのクレカ積立の始め方
「始め方がわからない」という声も多いので、実際の手順を簡単にまとめておく。
SBI証券の場合
- 1SBI証券で口座開設(NISA口座も同時に申請できる)
- 2三井住友カード(NL)を用意する
- 3「投信積立」メニューから商品を選ぶ
- 4クレカ積立を選択して金額を設定(月100円〜5万円)
三井住友カード積立だと、カードの種類によって0.5〜5%のポイントが付く。
楽天証券の場合
- 1楽天証券で口座開設(楽天銀行との連携もおすすめ)
- 2楽天カードを用意する
- 3「つみたてNISA」から商品を選ぶ
- 4楽天カードクレジット決済を選択して設定
楽天カードで積立すると楽天ポイントが1%(通常カードの場合)付く仕組み。
どちらでも商品の選択肢に「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」があり、NISAの積立投資枠でよく選ばれる銘柄だ。
NISAで証券口座を開く方法についてはSBI証券・楽天証券でNISA口座を開く方法も参考にしてほしい。
まとめ:「今が高すぎる」と感じるなら、積立で始める
✅ 今すぐできること(1分)
SBI証券または楽天証券の口座開設ページを開いて、メールアドレスだけ入力してみてほしい。口座開設の申請は無料で、始めたからといって今すぐ投資しなくてもいい。「ページを開く」がスタートラインだ。
日経平均が65,000円を超えたことで、「今から始めるのは遅い」と感じる人が増えているのは分かる。ただ、それは2023年に30,000円を超えたときも、2024年に40,000円を超えたときも同じ問いが繰り返されてきた。
ドルコスト平均法は「絶対に儲かる方法」ではない。下落すれば評価額は落ちる。でも、毎月一定額を自動で買い続けることで、「いつ始めるか」という難問を「続けるかどうか」に置き換えられる。
高値掴みへの恐れは正直な感情だ。ただ、その恐れで「始めない」を選び続けることにも、見えないコストがある。
Googleトレンド急上昇(2026年5月26日取得)によると、「積立NISA 今から」「ドルコスト平均法」の検索数が急上昇中。同じ不安を持つ人が増えているということは、裏を返せばこの疑問に向き合う人が増えているということでもある。
日経平均65,000円という水準がどう動くかは誰にも分からない。ただ、20年後にその水準を振り返ったとき、「あのとき始めておけば」と思いたくないなら、今がその日かもしれない。
また、NISAを始める前の検討材料として日経平均最高値でNISAを始めるべきか検討するも読んでおくといい。
免責事項:投資はリスクを伴います。この記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資の判断は自己責任でお願いします。
よくある質問
Q. 日経平均が65,000円を超えた今から積立NISAを始めても遅くないですか?
A. 遅いかどうかは20年後にならないと分からないが、「今から始めない」ことのリスクも同様に存在する。ドルコスト平均法で毎月少額から始めれば、購入タイミングの分散が効く。一般的に、投資の専門家の間では「始める最良の日は今日」という考え方が長期投資の基本とされている。
Q. ドルコスト平均法は本当に高値掴みのリスクを下げられますか?
A. 完全にゼロにはできないが、時間分散によって平均購入単価を均す効果がある。高いときに少なく、安いときに多く買う仕組みのため、市場が乱高下する局面ほど効果を発揮しやすい。ただし、相場が一方的に上昇し続けた場合は一括投資に比べて不利になる点は知っておきたい。
Q. 毎月いくらから始めればいいですか?
A. SBI証券・楽天証券ともに月100円から積立できる。まずは生活費に影響しない範囲(月3,000円〜10,000円程度)で始めて、慣れたら増やすのが現実的だ。つみたて投資枠の年間上限は120万円(月10万円)なので、余裕がある場合は上限まで設定できる。
Q. 積立中に日経平均が暴落したらどうすればいいですか?
A. 基本的には続けることが長期積立の考え方に沿っている。暴落局面で積立を止めてしまうと、「安い時に多く買える」ドルコスト平均法の恩恵を受けられなくなる。もちろん生活防衛資金が足りなくなる場合は別だが、暴落だからといって積立を止めることは長期的に見て逆効果になりやすい。
Q. SBI証券と楽天証券、どちらで始めればいいですか?
A. どちらも無料で口座を開けて、積立NISAの品揃えも大きな差はない。楽天経済圏(楽天カード・楽天銀行・楽天市場を使っている)なら楽天証券、それ以外ならSBI証券が多く選ばれている。どちらかと言えばSBI証券の方が取扱い商品数が多く、ポイント還元率も三井住友カードの種類によっては高くなる。
著者:S
ITサポート勤務。異業種からの転職経験と、実際の家計管理・NISA運用の視点から、難しくなりがちなお金の話を分かりやすく整理することを軸にしています。記事の内容は情報提供であり、個別の投資判断についてはご自身でご確認ください。