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SES・SIer・自社開発の違いを未経験向けに比較|どこから狙うかの結論

この記事の要点

IT業界の3形態(SES・SIer・自社開発)の違いを、ビジネスモデル・働き方・年収・キャリアの主要な軸で比較。求人票で見分けるチェックリスト付きで、未経験から最初の1社を選ぶ判断材料がそろいます。

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未経験から使えるエージェント3社を実体験ベースで徹底比較。最初に登録すべき1社を結論から解説しています。

SES・SIer・自社開発の違いは、未経験のIT転職で最初につまずきやすいポイントだ。求人票には同じ「エンジニア募集」と書いてあっても、働く場所も、身につくスキルも、年収の伸び方も、3つの形態でまるで違う。この記事では、SES・SIer・自社開発を「働き方・給与・身につくスキル・未経験の入りやすさ・キャリアパス」の5軸で比較し、未経験ならどこから狙うべきかまで結論を出す。名前だけ覚えても入社後のミスマッチは防げないので、それぞれの中身を具体的に見ていく。

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未経験のIT転職では、この3形態のどれを選ぶかが入社後の働き方・スキルアップ速度・年収推移を大きく左右する。名前は知っていても、実際にどういう一日を過ごすことになるのかをイメージできないまま応募すると、入社後に「思っていた仕事と違う」と感じやすい。だからこそ、応募する前に違いを押さえておく価値がある。


01

SES・SIer・自社開発とは何か(3形態の基本)

3つの違いをひとことで言うと「誰のために・どこで・何を作るか」が異なる。SESは人を貸す、SIerは開発を請け負う、自社開発は自分たちのサービスを作る。まずはこの軸を頭に置いてから、それぞれの中身を見ていくと混乱しない。

SESは「人を現場に派遣する」形態

SESは「システムエンジニアリングサービス(System Engineering Service)」の略で、エンジニアを発注元の企業に常駐させ、技術力を提供して対価を得る仕組みだ。SES企業と雇用契約を結んだエンジニアが、客先のオフィスや開発現場に出向いて働く。

  • 雇用:SES企業の正社員(契約形態は準委任が中心)
  • 勤務場所:客先常駐が基本。プロジェクトが終わると別の現場へ移ることが多い
  • 仕事内容:客先のプロジェクトに加わり、その現場の進め方に沿って作業する
  • 向いている人:まず現場に入って実務経験を積みたい人、いろいろな現場を見たい人

SESの最大の特徴は、エンジニアのスキルがそこまで高くなくても「人を出す」こと自体で売上が立つ点だ。これが、未経験でも入りやすい理由になっている。一方で、配属される現場の良し悪し(いわゆる現場ガチャ)で経験の質が大きく変わる。

SIerは「開発を丸ごと受託する」形態

SIerは「システムインテグレーター(System Integrator)」の略で、他社から依頼を受けてシステムを設計・開発・運用する企業形態を指す。要件定義から納品後の保守まで一括で請け負うのが典型で、銀行・官公庁・大企業の大規模システムを手がける会社が多い。

  • 雇用:SIer企業の正社員
  • 勤務場所:自社オフィスが基本。大型案件では客先常駐になることもある
  • 仕事内容:要件定義・設計・開発・テスト・運用のいずれかの工程を担当する
  • 向いている人:大規模システムの全体像を学びたい人、安定した基盤で働きたい人

SIerは工程が細かく分業されているため、プロジェクトの規模が大きいほど「自分が担当するのは一部の工程だけ」になりやすい。これは全体像を体系的に学べる利点でもあり、特定工程に固定されやすい弱点でもある。

自社開発は「自社サービスを自分たちで作る」形態

自社開発は、自社のサービス・プロダクトを社内のエンジニアで開発・改善していく形態だ。Web系企業・スタートアップ・事業会社のIT部門(社内SE)などがここに入る。

  • 雇用:その事業会社の正社員
  • 勤務場所:自社オフィス。リモートワークを取り入れている企業が多い
  • 仕事内容:自社サービスの企画・設計・開発・運用・改善が継続して続く
  • 向いている人:一つのプロダクトに腰を据えて関わりたい人、モダンな技術を使いたい人

自社開発は、作ったものが自社の売上やユーザー体験に直結する。技術選定の自由度が高く、現代的な開発環境を整えている企業も多い。その分、即戦力志向が強く、未経験での入社ハードルは3形態のなかで最も高い。


02

SES・SIer・自社開発の違いを5軸で比較する

ここまでの内容を、未経験が気にする5つの軸でまとめる。結論を急ぐ人はこの表を見れば全体像をつかめる。各セルの根拠は表の下で補足する。

比較項目SESSIer自社開発
働き方・勤務場所客先常駐が中心。現場を移動自社拠点+大型案件は常駐も自社オフィス。リモート率が高め
未経験の入りやすさ入りやすい中程度(中小・グループ会社で採用あり)入りにくい(即戦力志向)
給与の伸び方初期は控えめ。現場と評価制度次第上流工程・大手で上がりやすい企業規模・事業の好調さで差が大きい
身につくスキル現場依存で幅が広がりやすい設計〜運用の体系・業務知識モダンな技術・プロダクト改善力
キャリアパス経験を積んで他形態へ移りやすい上流・PM・ITコンサルへ専門性を深める/別の事業会社へ

働き方の違いは「拠点が固定されているか」が分かれ目になる。SESは現場を移動し、自社開発は基本的に自社拠点(+リモート)、SIerはその中間と覚えると整理しやすい。

給与については、厚生労働省の職業情報提供サイト job tag(https://shigoto.mhlw.go.jp/ )が職種ごとの平均年収を公開している。受託開発を担うシステムエンジニアの職業詳細(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/312 )、Webサービス開発のシステムエンジニア(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/314 )、社内システムを担う基盤システムのシステムエンジニア(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/318 )と、領域別に数字を確認できる。これらは形態そのものの年収ではないが、「どの工程・どの領域を担うか」で年収レンジが変わることを示している。SES・SIer・自社開発という箱で年収が決まるのではなく、その中でどの工程を任され、どこまで上流に行けるかが効くと理解しておきたい。

なお、3形態のどれを選んでも、IT人材の需要そのものは底堅い。経済産業省の「IT人材需給に関する調査」(調査報告書 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf 、概要 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf 、2019年公表)では、IT需要が高い水準で伸びた場合に2030年時点で最大約79万人のIT人材が不足すると試算されている。未経験から入る入口がどれであっても、業界全体としては人手を求めている状態が続く見通しだ。


03

各形態のメリット・デメリットを深掘りする

比較表だけでは「結局どこが自分に合うのか」までは決められない。ここでは形態ごとにメリットとデメリットを具体的に並べる。応募先を絞るときのチェック材料にしてほしい。

SESのメリット・デメリット

SESは未経験の入口として最も門戸が広い。スキルが高くなくても人を出すことで売上が立つビジネスモデルのため、研修付きで未経験を採用する企業が一定数ある。

メリットとして挙げられるのは次の点だ。

  • 未経験でも採用されやすく、IT業界に入る最短ルートになりやすい
  • いろいろな現場・業種を経験でき、技術の幅が広がりやすい
  • まず実務経験という「職務経歴」を作れる(次の転職の土台になる)

一方、デメリットは現場に大きく左右されることだ。

  • 配属先で経験の質が大きく変わる(雑務中心の現場に当たることもある)
  • SES企業自体の教育力・評価制度が弱いと、給与もスキルも伸びにくい
  • 自社に帰属意識を持ちにくく、キャリアの方向づけを自分でする必要がある

だからこそ、SESを選ぶなら「どのSES企業か」の見極めが最重要になる。詳しくは後半の「未経験はどこから狙うべきか」で触れる。

SIerのメリット・デメリット

SIerは、大規模システムの作り方を体系的に学べるのが強みだ。要件定義から運用まで工程が整理されており、ドキュメント文化やプロジェクト管理の作法を身につけやすい。

メリットは安定性と学びの体系性にある。

  • 大手・中堅は経営が安定しており、福利厚生・教育制度が整っていることが多い
  • 設計・テスト・運用といった工程の標準的な進め方を学べる
  • 金融・公共など特定業界の業務知識(ドメイン知識)が深まる

デメリットは分業の裏返しだ。

  • 担当工程が固定され、テストや運用だけを長く続けるケースがある
  • 自分でコードを書く時間が想定より少ないこともある
  • 大手SIerは新卒採用が中心で、未経験の中途は中小・グループ会社が現実的な入口になる

「設計やマネジメントの方向に進みたい」「腰を据えて業務知識を積みたい」人には相性が良い。

自社開発のメリット・デメリット

自社開発は、作ったものが自社のサービスに直結する点が最大の魅力だ。技術選定の自由度が高く、改善のサイクルを自分たちで回せる。

メリットは技術環境と働き方にある。

  • モダンな技術スタックに触れやすく、技術力を伸ばしやすい
  • リモートワークやフレックスなど柔軟な働き方を導入する企業が多い
  • 一つのプロダクトに長く関わり、企画から改善まで一気通貫で経験できる

デメリットは入口の狭さだ。

  • 即戦力志向が強く、未経験での採用枠は限られる
  • 人気企業は応募が集中し、選考難易度が高い
  • 企業の事業がうまくいかないと、待遇や雇用の安定性に影響が出やすい

「最初から自社開発」を狙うなら、後述するポートフォリオの準備が現実的な突破口になる。


04

未経験はどこから狙うべきか

結論から言うと、「まず業界に入ること」を最優先するなら、未経験の受け入れが多いSESが現実的な入口になりやすい。SIerや自社開発は未経験の中途採用枠が限られ、新卒中心になりがちだからだ。ただしSESは企業ごとの差が大きいので、入口を選ぶ段階で見極めが要る。ここでは形態別に、未経験が押さえるべき確認点を整理する。

SESを入口にする場合に確認すること

SESを選ぶなら、求人票と面談で次の点を確認したい。研修と現場情報の開示があるかどうかで、入社後の伸びが変わる。

  • 自社研修の期間と内容(未経験向けに何ヶ月の研修があるか)
  • 想定される常駐先の業種・技術スタックを開示してくれるか
  • エンジニアのキャリアパス事例(数年後にどんな仕事をしているか)が説明されるか
  • 評価制度と昇給の仕組みが明文化されているか

エージェント経由で紹介を受けたなら、自分では聞きにくい「常駐先の残業時間・雰囲気・離職率」を確認してもらうと、現場ガチャのリスクを下げられる。未経験から狙える具体的な職種は未経験IT転職で応募できる職種一覧も参考にしてほしい。

SIerを入口にする場合に確認すること

SIerは大手だと新卒採用が中心だが、中小SIerやグループ会社では未経験・第二新卒を採用するケースもある。応募前に「自分がどの工程を担当するのか」を確認しておかないと、テストや保守運用だけを長く担当することになりかねない。

  • 配属後に担当する工程(開発まで関われるか、テスト・運用中心か)
  • 工程をまたいでステップアップできる仕組みがあるか
  • 取り扱う業界(金融・公共・流通など)と、そこで身につく業務知識

自社開発を入口にする場合に確認すること

自社開発に最初から入るのは難しいが、不可能ではない。鍵になるのはポートフォリオ(自分で作って動かせるアプリやサービス)だ。職業訓練校や独学のあとに制作物を1〜2本用意してから応募すると、書類選考を通過しやすくなる。

  • 自分で企画・実装したアプリをGitHubなどで公開できているか
  • 使った技術が、応募先の技術スタックと近いか
  • 「なぜそれを作ったか・どこで詰まり、どう解決したか」を説明できるか

自社開発はリモート率が高めなので、働き方の観点で選ぶ人もいる。リモート前提で職種から探したい場合はIT転職でリモートワーク可能な職種も合わせて見ておくと選択肢を広げやすい。

入口を決めたら出口(数年後)も描いておく

SESから入っても、そこで止まる必要はない。SESで2〜3年の実務経験を積み、その間にポートフォリオや得意分野を作れば、SIerや自社開発への転職は十分に現実的だ。最初の一歩で完璧な会社を引く必要はなく、「入って→経験を作って→次で理想に近づける」という順番で考えると、入口選びの力みが取れる。形態ごとの求人を中立に比較したいときは、内部の比較ページIT転職サービスの比較から、自分の状況に合うサービスを見つけてほしい。


05

未経験者向け・3形態の見極めチェックリスト

求人票を見るときにそのまま使えるチェックリストを用意した。応募候補の求人を1社ずつこの項目に当てはめて、メモ欄に書き出すと、3形態の違いが自分ごととして見えてくる。コピーして使ってほしい。

【SES・SIer・自社開発 見極めチェックリスト】

■ どの形態か
[ ] 客先常駐が前提か(→SESの可能性が高い)
[ ] 自社で受託開発をしているか(→SIerの可能性が高い)
[ ] 自社サービス・プロダクトを持っているか(→自社開発の可能性が高い)
[ ] 求人票の「自社開発」表記をエージェントに裏取りしてもらったか

■ 未経験者として確認したいこと
[ ] 未経験向けの研修期間と内容が書かれているか
[ ] 入社後に担当する工程・仕事内容が具体的か
[ ] 想定される勤務地・常駐先の情報が開示されているか
[ ] 評価制度・昇給の仕組みが説明されているか
[ ] エンジニアのキャリアパス事例が示されているか

■ 自分の希望との一致
[ ] 働き方(出社/リモート)の希望と合っているか
[ ] 身につけたいスキルの方向と合っているか
[ ] 数年後にやりたい仕事へつながる入口になっているか

メモ:__________________________________________

このチェックリストの目的は、求人票の言葉を鵜呑みにせず「実際にどう働くことになるか」を自分で確認する習慣をつけることにある。特に「自社開発」という表記は、実態が受託寄りのこともあるため、面談での裏取りが効く。


06

よくある質問

Q. SESとSIerは何が一番違いますか?

A. 一番シンプルな違いは「働く場所の固定度」です。SESは客先常駐が基本で、プロジェクトごとに複数の現場を移動します。SIerは自社を拠点にプロジェクト単位で動くことが多く、大型案件のときに常駐になります。どちらも外部向けの開発という点は共通しますが、雇用形態と勤務スタイルが異なります。

Q. 自社開発企業に未経験で入るのは難しいですか?

A. 難しいですが不可能ではありません。鍵になるのはポートフォリオで、実際に動くアプリをGitHubなどで公開していると評価されやすくなります。職業訓練校や独学のあとに1〜3ヶ月かけて制作物を用意し、「なぜ作ったか・どこで詰まりどう解決したか」を説明できる状態にしてから応募するルートが現実的です。

Q. 転職エージェントでSES・SIer・自社開発の求人を絞って探せますか?

A. 絞り込みは可能ですが、求人票の「自社開発」という記載が実態と一致しないこともあります。検索フィルターで「社内SE」「自社開発」を使いつつ、エージェントに「受託か自社開発かを確認してほしい」と伝えると確実です。求人サービスを横断して比較したい場合は、内部のIT転職サービスの比較も参考になります。

Q. SESで入社してから自社開発に転職することはできますか?

A. できます。SESで2〜3年の実務経験を積み、その間にポートフォリオや得意分野を作れば、自社開発への転職は現実的になります。最初の入口をSESにして、スキルを付けながら自社開発へステップアップするキャリアパスは一定数あります。入口で完璧を求めず、出口で理想に近づける考え方が有効です。

Q. リモートワークしたいなら自社開発一択ですか?

A. 一択とは言い切れませんが、リモートワーク率は自社開発が最も高い傾向にあります。SESでも客先によってはフルリモートの現場があり、SIerでも案件次第でリモートが認められることがあります。求人票の「リモート可」が常駐先にも適用されるかを確認してから判断してください。


07

まとめ

✅ 今すぐできること(1分)

気になっている求人を1つ思い浮かべて、本文の「見極めチェックリスト」の最初のブロック(どの形態か)の4項目を、手元のメモにそのまま書き写してチェックしてみてください。客先常駐か・自社で受託しているか・自社サービスを持っているかの3点を確認するだけで、その求人がSES・SIer・自社開発のどれに近いかが見えてきます。1社で試すと、他の求人も同じ目線で読めるようになります。

SES・SIer・自社開発のどれが正解かは、人によって違う。大事なのは「自分がどういう働き方を続けたいか」を決めてから求人を見ること。未経験ならまず入りやすいSESが現実的な入口になりやすいが、入口を選ぶ段階で研修や現場情報の開示を確認し、数年後にどの形態へ進みたいかまで描いておくと、入社後のミスマッチを減らせる。なんとなく受けて内定が出たから入社、という流れだけは避けたい。

複数のIT転職サービスを中立に比べたいときは、内部のIT転職サービスの比較から自分の状況に合うものを選んでほしい。

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執筆:S

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本記事の情報は2026年6月6日時点のものです。転職・副業・投資(NISA等)に関する制度・サービス内容は変更される場合があります。掲載情報の正確性には努めていますが、最終的なご判断はご自身でご確認のうえ行ってください。本記事は特定のサービスへの加入や投資行動を推奨するものではありません。

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未経験から使えるエージェント3社を実体験ベースで徹底比較。最初に登録すべき1社を結論から解説しています。

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この記事を書いた人

S(AI時代のキャリアノート 運営)

接客業から職業訓練校を経てIT業界へ。40社応募の転職活動を経験し、現在はITサポート職。未経験のIT転職・資格・AI活用を、同じ道を通った視点で書いています。

#SES#SIer#自社開発#未経験IT転職#IT業界#求人比較

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